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薬師岳→立山室堂縦走(6)

 木道もある登りを焦らず詰めてゆくと薬師岳山荘に出た。山荘とは言うものの小さな小屋だ。トイレは山荘内にある。使用料を払って使わせて貰ったが、昨夜はこちらも満員のようで、いたるところに布団が置かれていて、片付けに大わらわの様子だった。トイレに至る途中「乾燥室」があったが、ドアに「本日は乾燥室も宿泊室に使っています」と貼り紙があった。昨夜は大変だったのだろうななあ、と思いつつベンチで小休止を取る。いよいよ山頂が近い。
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 雲海に白山が浮かぶ。
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 ケルンを越えると間もなく山頂。振り返ると薬師岳山荘、太郎小屋が可愛く並んでいる。
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山頂が見えた。薬師如来を安置する祠も分かるほど、時間は10時、既に日差しも強いが、もう少しだ。
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薬師岳のすばらしさは山頂からの展望だけでなく、稜線から広がる3つのカールだ。プリンをスプーンで贅沢にすくい取ったようだ。中央カールを右に見ながら登って行く。
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11時45分、ようやく山頂!一杯の登山者。
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 しかし、結構ばてた。こんなことで大丈夫か、と思う。いっそここから引き返してしまおうかとも思う。単独行はにはこうしたなんとはない弱気がついてくる。
 剣岳がきれいに姿を見せる。昔だったらあそこにも登れただろうが、機会を失った。登れない山だろうな、と思うと少しさびしくもなった。
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 コンロを広げるスペースを見つけて、雲ノ平越しに槍穂高を見ながら、ガーリックピラフなるものを作る。水の量が多かったようで、リゾットになってしまったが、これも愛嬌。
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 薬師岳は今回の山行のメインで、標高としては最高だ。しかし、後から思うと太郎小屋から薬師岳までは特別厳しいルートではなかった。むしろ、翌日の越中沢岳への登りの方が厳しかった。当たり前のことだが山とは高さだけではないということだ。
 山頂の滞在は30分ほど、右に大きくて雪の模様の美しい金作谷カールを見ながら北薬師岳へと向う。
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 縦走路に入ればピッチも上がるだろうと予想していたが、足元は意外と悪い。ガレた岩を上手く選んで歩かないといけない。北アルプスだから当然か。景色に見とれていたこともあって、知らず知らずにペースが落ちていたようだ。北薬師岳には11時45分着。ちょっと時間をかけすぎてしまった。ここら辺も単独行の難しいところだ。
薬師岳を振り返る。
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by garyoan | 2006-08-27 17:20 | 私はやせる

何か忘れていないかなあ

<太陽系惑星>冥王星除外で教科書の訂正検討要請へ 文科相
 冥王星が惑星でなくなったからと言って、星自体がなくなるわけでもない。教科書の書き換えは大変だろうが、当初「セレス」とか「2003U・・・(?)」(パスワードみたいだ!)あたりを付け加えるよりはましだろう。占星術の連中もメディアで見る限り、平穏と言うか意気軒昂である。
 私は占星術とか星占いなんて信じない。占星術に冥王星をカテゴリーにしているとするなら、惑星であるなしにかかわらす冥王星の発見は1930年だからだ。それ以前には占星術はなかったのか?
 まあ、それはさておき、クラシックの組曲「惑星」(ホルスト作曲)は面白いことになっていると思う。ホルストがこの組曲を作った時、惑星は「海王星」までしか発見されていなかった。
 それから、冥王星が発見され惑星に認定された時、ホルストは追加曲を書かなかった。2000年になって、ホルストの没後。「冥王星」がコリン・マシューズよて追加された。もちろんホルストの曲の形態とはかなり違ったものである。
 さあ、今後のクラシックの世界はどうなっていくのだろうか。
 私にはこのほうが興味深々だ。
 付記:私の持っている小沢:ボストン盤は天王星までのものである。
by garyoan | 2006-08-26 18:41 | 酔郷から

薬師岳→立山室堂縦走(5)

 薬師沢のキャンプ場でシャツを脱いで、Tシャツ一枚になる。時間は6:10。ここでTシャツだけになったのも、後から考えると失敗だった。11時前からの紫外線に焙られて最後はバテに繋がった。
 少し上ると雪田が現れる。「登って来た」と実感が湧く。
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展望も花も美しい。
 槍が見えた。
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黒部五郎も大きい。
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 9時前に薬師山荘(2701m)に到着。トイレを借りて、しばらく休憩。いよいよ頂上へ向かう。
 
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 山荘の裏は携帯が繋がるという噂。試してみるが私の会社のは繋がらないよう。
by garyoan | 2006-08-20 22:14 | 私はやせる

薬師岳→立山室堂縦走(4)

 午前3時過ぎから、周囲はざわめきだす。「ああ。山小屋だな」と思う。私も4時過ぎに目覚めてトイレとパッキング、水を補充する。弁当を予定していたが、乾燥米の食料も携行したので弁当は頼まなかった。
 5時ちょうどに食堂に入って朝食。カーボローディングと称して2杯飯。朝から良く食べるとワレながら感心。
 小屋の外でしばし景色を楽しむ。黒部五郎が美しい。
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同室の方々と記念写真を撮りあい、別れを惜しんで出発。
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 なんだかんだで5:40。後からこの出発時間に泣くことになる。
 高山植物を左右に見ながら、木道をたどる。
 
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 そして一端薬師沢に下る。テントで一杯だ。ここから登りが始まる。
 
by garyoan | 2006-08-16 23:16 | 私はやせる

薬師岳→立山室堂縦走(3)

 小屋の夕食は17時から、それまでに同室(というか2段ベッドの下の区画)の人たちと結構仲良くなる。定員8人のところを16人だ。(結局、最終的には15人となる)
 私より年長の人ばかり。ほぼ全員が単独行だ。
 「今や登山平均年齢は60歳以上ですよ」
 と東京から来た人が言う。彼も60過ぎだという。彼はちょうど私の逆を縦走して来たと言う。立山室堂から一ノ越を越えて五色ケ原山荘で1泊を考えていたそうだが、11時には山荘に到着してしまったので、山荘をパスして一気にスゴ乗越小屋まで入ったという。
 「すっかりバテました」
 と笑っている。今後の予定は雲ノ平→水晶→双六→槍→上高地と言う長丁場を予定していると言う。しかし、昨日のバテで自信がなくなったので、双六から新穂高温泉で下るかもしれないと言う。
 同じく室堂からのルートを来た人と一緒に高山植物の話しで盛り上がる。
 二人揃って、
 「スゴの小屋は空いてましたから明日はゆっくり休めば良いですよ」
 そう言ってくれた。しかし、この予想が大きく外れて翌日私はエライ目に遭うことになる。
 横浜から来た人はここから東へ黒部五郎へ行くと言う。
 盛り上がっているうちに17時夕食の時間となり、一緒に食堂へ。
 昔に比べると小屋の食事は格段に美味しくなっている。とんかつに生キャベツ。特に生キャベツには驚く。食堂から窓の外を見ていると、ようやくガスが晴れてきた。
 食後、連れ立って小屋の外へまたしばらくガスで展望はよくない。

 薬師岳方向。ガスが消えるのを待つ。
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そうしているうちに、ようやくガスは消え、薬師岳も見える。堂々とした山容に感動する。シナノキンバイ(?)を前に撮影。
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水晶岳方面。やはりシナノキンバイの向こうに。
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日没前に小屋に戻る。結局、私の区画はたたみ一枚に2名の予定が2枚に三人でちょっとゆっくりできることになった。ラッキーと思っていたが、敷布団の間に隙間が出来てしまい、掛け布団もどちらのをかぶってよいか分からず、中途半端なことになってしまった。
しかし、疲れもあって結構しっかり眠る。自分のイビキが迷惑をかけはしないかと心配したが、先に他の人がかきはじめたので、その点でも安心する(笑)。
明日の朝食は5時からだ。
by garyoan | 2006-08-13 16:32 | 私はやせる

薬師岳→立山室堂縦走(2)

 太郎平へは木道となんと言うのだろう木枠のなかに石を敷き詰めたやたら歩きにくい「舗装路」がたんたんと続く。ルートの左右の植生を守るためだと思うが、あまり良いアイデアとも思えない。景色、花はきれいなのだが、歩くこと自体は楽しくない。
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 夜行バスで長梅雨のせいで高山植物は遅れ気味で、ちょうど今が見ごろではないか、とドライバーさんが話していた。まだつぼみの花も多い。
 高度を上げていくと後方に有峰湖が開けてきた。
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 そして、なだらかな太郎平も見張らせる。慌てずゆっくり進んで行く。
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 小休止を適当に、1時間おきにはザックを下ろして大休止を取る。ベンチがいたるところに設けてあって便利だ。
 11時を過ぎる頃からガスが上がって来始め、展望が悪くなる。しかし、直射日光にさらされないので楽だ。好展望という五光岩ベンチに正午着。五光岩もみえず。疲れたので、ベンチで仰向けになってしばしトカゲを決め込む。直射日光を感じて、起き上がって周囲を見渡すが、ガスで展望は不良。
 ベンチを出発。
13:17太郎小屋に到着。小屋の前は人で一杯だ。
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早速、宿泊を申し込む。「本日は満室で一畳に2名、布団1枚でおふたりお願いします」といわれる。まあ、しかたないと思い部屋へ。既にお隣さんは到着されていて、仮眠されていた。「よろしくお願いします」と挨拶。後で知ったのだが、私の逆のルートを来られたそうで、彼からの情報は大変参考になった。
小屋から出て見るがガスは深くて薬師岳も見えず。ビールをひと缶飲んで、私もしばらく部屋で休む。
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by garyoan | 2006-08-09 09:50 | 私はやせる

WEB騒音おばさん

 ネットでは「美代子」がひそかに人気を集めているという。
 私らの世代で美代子といえば浅田美代子なのだが(自爆)。現在ブレイク中なのは河原美代子だ。
 近隣の住人に向かって、高架下で聞く電車の騒音に近いレベル大音量の音楽を浴びせ続け「引越し、引越し」などとわめき散らし、 昨年4月に傷害などの容疑で奈良県警に逮捕され、地裁で懲役1年の実刑判決を受けた例の『奈良の騒音おばさん』である。(検察は判決に不服、高裁に控訴した模様)
 被害に遭った女性は大変な災難だったが、最初はこのおばさんと仲が良かったという。そして、そもそも美代子おばさんのターゲットは被害者宅の隣だったと言う。路上で殴り合いにまでするほどのトラブルだったようで、裁判になり、相手側が裁判に負けた。その結果、引っ越して行ってしまったという。
 それから矛先は今回の被害者に向かうことになった。
 いったい何がきっかけけは被害者にも詳しくは分からないと言う。おそらく『騒音おばさん』本人自身もわからない状態ないだろう。既に彼女の思考は被害妄想で支配されてしまっている。(かといって責任能力の有無を言うつもりはない)
 『騒音おばさん』家庭は複雑だった。夫は病気で仕事を辞め、逮捕当時は入院中だった。子供が3人いたが全員が病気がちで、娘2人は既に他界。息子も逮捕後に入院してしまった。そんな環境を考慮して、町役場は以前からカウンセラーの派遣も検討していたという。しかし、被害妄想のせいか役場の職員は面談さえ応じてもらえなかった。
被害者の女性さえも、
 「河原さんのご家庭は、大変だと思います」
と同情するのだ。
 河原美代子を『騒音おばさん』に変身させた原因のひとつにこうした家庭の事情があったことは間違いはないだろう。家庭でのストレスが容易に人の人格を変えてしまうなら、次の『騒音おばさん』は我々の身近なところにひょっこり出現する可能性は少なくない。
 周囲を見渡して、「うちのあたりは大丈夫」と思っていてはいけない。ご近所さんとは実生活だけに限らない。現代はインターネットと言う「便利なもの」がご近所さんの領域を無限に広げている。メル友やチャット、BBSで意気投合した人。ネットサークルで知り合った仲間etc。『騒音おばさん(おじさん)』予備軍かもしれない。近所に住んでいるなら、察知することも出来ようが、ネットではこれが難しい。
 彼らに何気なく送ったメール。直電やOFF会で交わした言葉。それらがトリガーになって、突然『騒音おばさん』に変身するのである。
 ましてやネットで人はほとんど、無警戒、無防備だ。突然、被害妄想で再構築された「(自称)事実」を、ウエッブサイトで公開されたり、匿名巨大BBSに投稿され、慌てふためくことになる。
 インターネットのアップするだけで、あっと言う間に『WEB騒音おばさん』は「(自称)被害者」へと進化、被害者の名のもと、自らの名誉回復のためなら何をやっても許されるということになる。全く理解に苦しむことだが、自らの名誉回復には「加害者」の中傷を行うことのようである。また、興味本位や悪意を持ったヤジウマもインターネットではボーダレスである。あわせて、現実社会と違って法の整備が遅れている。「本当の被害者」(『WEB騒音おばさん』にとっては加害者)の受ける被害は実生活よりも大きくなる。
 実生活では人は法以前に道徳でみづからを律している。それが、インターネットでは匿名性を良いことにこの自律が効かない。時に敢えて無視をする確信犯もいる。結局、未整備とは言え、法あるいは法の専門家に頼るしかないことになる。
 いざと言う時のためにインターネットトラブルに詳しい弁護士を知っておくこと、そしていつでも相談できるようにしておくことは大事なことだと思う。あまり愉快なことではないが、実生活のようには行かないというのがインターネットと言うもうひとつの社会だということだ。そして、そのネット社会のありようが逆に実生活を侵食して来ているのではないかと、私は危惧している。
by garyoan | 2006-08-08 10:15 | 酔郷から

薬師岳→立山室堂縦走(1)

 梅雨明けを待って、北アルプスに出かけた。
 目標は薬師岳。黒部五郎とどちらか悩んだが、大阪からのバスのつながりが良いことと一日の歩行が短いことから、薬師岳に決定。ルートは折立→太郎平(太郎小屋泊)→薬師岳→間山→スゴ乗越小屋(泊)→スゴノ頭→越中沢岳→鳶山→五色ケ原(五色ケ原山荘泊)→ザラ峠→獅子岳→一ノ越→立山室堂。行きの夜行バスを含めて4泊4日。同行者なく、本当はいけない単独行。
 2日、バスの出発時間を間違えて集合時間に遅れかけるが、なんとかセーフ。梅田のスカイビルから、21時50分発の立山室堂行直行バスに乗車。アルピコグループのさわやか信州号なのだが、普通のシートの詰まったトイレもない観光バス。10年前から変わらない。「いまどきこれはないだろう」とぼやく。隣のシートが空いていたのでまだまし、体を斜めにして、ややリラックスし、結構眠れた。
 翌3日5:30頃時間どうり有峰口に到着。私だけがここで途中下車。富山地方鉄道有峰口駅前から折立への路線バスが出ると言う。ところが、駅がどこか分からない。そこにバスの運転手がやって来て、「駅はこっちです」と案内してくれた。富山地鉄の皆さんはみんな親切な人ばかりだったのだが、この人もそうで「水はお持ちですか?折立の水は沸かさないといけないですから、水道水でよかったら駅の水を入れて下さい」と言ってくれた。
 この有峰口駅、元は「小見」と言う駅名だったそうだ。登山ブームで有峰湖とその先の折立が注目されるようになって名称変更したそうだ。ただ、ひなびた駅舎には「小見」の表示が残っている。「駅」の文字も旧字だ。
 
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 雰囲気十分な駅の待合でひとりバスの出発を待つ。
 バスの出発が近づくと電車の到着などであっという間に駅がにぎやかになる。さっきの運転手さんも驚いている。結局バスは満員で6:40に駅を出る。
 バスには約50分乗車、折立に到着。登山客でごったがえしている。
 
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 登山届けを書いて投入。「いよいよだな」と緊張する。トイレを済ませ自販機で水を購入ザックのサイドに差し込んで、靴紐を結びなおす。
 時間を見るとなんだかんだで7:50。太郎平へ登り始める。
 
by garyoan | 2006-08-08 05:57 | 私はやせる