と言うことで、年末はほっとクラッシクを。
コルボ/ベルン響のフォーレのレクイエム、朝比奈隆/大阪フィルのブルックナーの9番と聞いて、やはり最後はベートーベンの第9。 私が愛聴するのは、1989年にベルリンで演奏されたバーンスタイン指揮の東西合同オーケストラによるものである。この演奏は、87年のベルリンの壁崩壊、東西融和を祝って、バイエルン放響、ドレスデン・シュターッカペレ、ロンドン響、ニューヨーク・フィル、パリ管のなどが参加して、楽章ごとに演奏者も交代し、第四楽章の歓喜の歌の歌詞は「フロイデ(歓喜:freude)」を「フライハイト(自由:freiheit)」と歌詞を換えるというど外れたものだ。 演奏自体は賛否両論あるようだ。私のようなものにもテンポが不安定な感じがするし、アラも感じる。私の友人は「これは聴けない」と途中でやめてしまった。 しかし、とにかくすごい迫力と熱気だ。技術的なものを超えたものがこの演奏にはある。第四楽章で歌が入るときバリトンが 「おお友よ、このような音ではない! そうではなく、もっと楽しい歌をうたおう そしてもっと喜びに満ちたものを」 と歌う。そう思えば、この曲は演奏云々ではなく、楽しく喜びを率直に歌うことが本線ではないか、と思う。 喜ばしい年となるように。
by garyoan
| 2005-12-31 17:15
| 酔郷から
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