木道もある登りを焦らず詰めてゆくと薬師岳山荘に出た。山荘とは言うものの小さな小屋だ。トイレは山荘内にある。使用料を払って使わせて貰ったが、昨夜はこちらも満員のようで、いたるところに布団が置かれていて、片付けに大わらわの様子だった。トイレに至る途中「乾燥室」があったが、ドアに「本日は乾燥室も宿泊室に使っています」と貼り紙があった。昨夜は大変だったのだろうななあ、と思いつつベンチで小休止を取る。いよいよ山頂が近い。
雲海に白山が浮かぶ。 ケルンを越えると間もなく山頂。振り返ると薬師岳山荘、太郎小屋が可愛く並んでいる。 山頂が見えた。薬師如来を安置する祠も分かるほど、時間は10時、既に日差しも強いが、もう少しだ。 薬師岳のすばらしさは山頂からの展望だけでなく、稜線から広がる3つのカールだ。プリンをスプーンで贅沢にすくい取ったようだ。中央カールを右に見ながら登って行く。 11時45分、ようやく山頂!一杯の登山者。 しかし、結構ばてた。こんなことで大丈夫か、と思う。いっそここから引き返してしまおうかとも思う。単独行はにはこうしたなんとはない弱気がついてくる。 剣岳がきれいに姿を見せる。昔だったらあそこにも登れただろうが、機会を失った。登れない山だろうな、と思うと少しさびしくもなった。 コンロを広げるスペースを見つけて、雲ノ平越しに槍穂高を見ながら、ガーリックピラフなるものを作る。水の量が多かったようで、リゾットになってしまったが、これも愛嬌。 薬師岳は今回の山行のメインで、標高としては最高だ。しかし、後から思うと太郎小屋から薬師岳までは特別厳しいルートではなかった。むしろ、翌日の越中沢岳への登りの方が厳しかった。当たり前のことだが山とは高さだけではないということだ。 山頂の滞在は30分ほど、右に大きくて雪の模様の美しい金作谷カールを見ながら北薬師岳へと向う。 縦走路に入ればピッチも上がるだろうと予想していたが、足元は意外と悪い。ガレた岩を上手く選んで歩かないといけない。北アルプスだから当然か。景色に見とれていたこともあって、知らず知らずにペースが落ちていたようだ。北薬師岳には11時45分着。ちょっと時間をかけすぎてしまった。ここら辺も単独行の難しいところだ。 薬師岳を振り返る。
by garyoan
| 2006-08-27 17:20
| 私はやせる
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